Khua Kling Phak Sodとロイクラトン
2017年11月3日(金)晴れ
お昼はKhua Kling Phak Sodへ。ソイ23から東に入ったところ。
スクンビット界隈に1年くらい住んでいれば心当たりのある、あの白い腰高の柵を乗り越えて入る、ライブ会場のような開けたスペースの一角にある。ここは南タイ料理のお店。トンローソイ5にもある。
内観。お洒落。
クア・クリン・ムー・サップ(豚ひき肉のスパイシー炒め)。
美味しい。しかし辛い。口に入れた瞬間はそうでもないような気がしたのだが、長く長く尾をひく辛さ。
蟹カレー。奥のそうめんをつけて、生野菜を追加して食べる。
これも美味しいが辛い。クアクリンよりはややマシ、という程度には辛い。
海老のフライ、タマリンドソース。
平和な味。
今日はロイクラトン。以下、概要についてタイ国観光庁公式ホームページから引用。
『タイのロイクラトン祭りは水の祭典とも呼ばれています。「ロイクラトン」とは、灯籠(クラトン)を川に流す(ロイ)というタイの人々の間で古くから続いていた風習です。河川の水位がもっとも高く、旧暦12月(現在の10月または11月)の満月の夜に人々が川岸に集まり、川の女神“プラ・メー・コンカー”へ感謝の気持ちを捧げます。』
由来については、
『13世紀のスコータイ王朝の王妃がバナナの葉でハスの花をかたどったクラトンをつくり、満月を映した川に流したことがそのはじまりとされています。』
とのこと。
ソーソートーでクラトン作りの講座に参加した。事前申込が必要、参加費は300THB。
材料。予想よりだいぶフレッシュな感じの材料たち。
白い丸いものはバナナの木の幹。緑の巨大な葉はバナナの葉。
バナナの葉は横に果てしなく長く、縦に1センチほどの間隔で葉脈が走っている。
まずはバナナの葉を縦に割いていく。バナナの木の幹の上に乗っている一片を見本にして、20枚ほど作る。
次は成形。色の濃い方を下にして横長に置き、短辺を合わせ半分に折って中心線を作る。中心線の上端を中心に、右側を30度下に折る。そのままもう一度30度下に折って右側の上辺を中心線に合わせる。左側も同じく。
そして中心線の下端を中心にして、右側と左側が中心角90度で重なるように合わせる。右側が上。
言葉だけで説明するのはかなり難しい。
1つ作ってバナナの木の幹につけたところ。幹からはみ出る部分は、ハサミで雑にカットする。
小さな釘が大量に支給されているので、これで固定。
幹の外側を一周、さらに円形の平面部分も一周するようにバナナの葉を配置して、中心に蝋燭と線香を刺す。あとはバナナの幹が見えなくなるように、蘭の花をちぎって好きなだけ盛る。
完成。
さて、これを流しにいく。ベンチャシリ公園が至近で便利だが、流れていくところが見たかったのでチャオプラヤ川へ。
大混雑。通常15THBの安い方の船が、20THBと少し値上げされていた。いつも無料のアジアティーク行きの船も、確か20THBと看板が出ていたような。商魂たくましい。
北向きの船に乗り、あまり時間がなかったので、ヨッピマン花市場で降りて流すことに。
満月。
冒頭の官公庁の説明文にもあった通り、今夜はチャオプラヤ川の水位がとても高く、波も荒かった。激しく波打ちすぎて、私たちが立っていた船着場に水が上がってきたほど。触れた部分が腫れると噂のチャオプラヤ川の「死の水」、がっつり足に掛かった。
船着場は柵で囲まれており、また水面までは少し距離がある。どうするのかといえば、巨大な灰汁取り網のようなものに乗せて、水面に下ろすのだった。巨大灰汁取り網を持った人は船着場で待機している。よくよく見ると灰汁取り網部分は、扇風機のカバーのように見えた。写真を撮り忘れたのが悔やまれる。
ソーソートーの先生曰く、クラトンに自分の髪を入れて流すことによって穢れを流すという風習もあるらしい。友人と、その場で髪を一本、クラトンに仕込んだ。
巨大灰汁取り網に乗せてもらって、水面へ。水量があるせいか、結構な速さで流れていく。
真ん中が私のもの。
今夜は風が強く、蝋燭の火がすぐ消える。が、私のクラトンは線香に火が燃えうつり、明々と燃え盛りながら流れていった。
もう点にしか見えないが、まだ燃えている。
隣の力作。
残念ながら大きすぎて巨大灰汁取り網にうまく乗らず、水面につく前にバランスを崩して落ち、ひっくり返ってしまった。
実は、タイ国内の日本人の間では、この日はコムローイ(紙で作った灯籠を熱気球の原理で空に飛ばす)の方が有名。ラプンツェルのモデルにもなったと言われているあれ。
コムローイはチェンマイ等のタイの北部(山間部)で行われるのだが、ソーソートーで聞いたところによれば、北の山間部には川があまりないので灯籠を空に飛ばす形になったとか。
我が家は夫が大事な用事で日本に帰っていたので行けず。ちょっと、いやかなり残念だったが、5月に行ったHIS主催のコムローイがとても綺麗だったので良しとしよう、と自分を慰めた。